人は「言葉の内容」よりも「言い方と見た目」で判断している

「伝わらないのは、話の中身が悪いからだ」
そう思っていませんか?

実は、聞き手が最初に判断しているのは「何を言ったか」ではなく、「どう言ったか」です。

「話は正しい。でもなんか怪しい」
「内容はいいけど、聞きづらい」
「たぶん正論。でも納得できない」

こういう反応が返ってくるとき、問題は非言語情報(見た目・声・表情・間の取り方など)にあります。


メラビアンの法則は誤解されがちだが、本質は合っている

かつてよく言われた「メラビアンの法則(見た目55%、声38%、内容7%)」は、実際には特殊な条件下での実験に過ぎません。

しかし、現場の体感としてこう言えます:

非言語が論理を裏切ると、信頼されない。

ロジカルに話していても、
・早口すぎて聞き取れない
・目線が合わない
・小声で語尾が消える
といった状態では、「本気で言っていない」ように聞こえるのです。


非言語情報の整え方(3ステップ)

① 声:大きく、ハッキリ、頭の音を強く

  • 基本は「大きな声で」「単語の最初を強く」発音
     →「ロジカル・プレゼンテーション」を
      「ジカル・レゼンテーション」と言うように。
  • 苦手な発音(ラ行・サ行など)は、言い換えるのも手。
     例:「街路の緑化」→「街に植物を増やす」

② 見た目:スライド・表情・服装は“矛盾なく”

  • スライドがガチャガチャしているのに、声は淡々 → 伝わらない
  • 「緊急です!」と言いながら笑顔 → 信用されない
  • 資料は論理的なのに、服装がだらしない → 判断が割れる

非言語が「内容」と矛盾していないか?をチェックするだけで、説得力は段違いになります。


③ リズム:話し方に“余白”を作る

  • 一文一息。早口でまくしたてない
  • 「……なんです。」(1秒)「次に……」というが信頼を生む
  • 重要語の直前に小さな間を置くと、聞き手の集中力が上がる

間があるから、強調が生きる。
沈黙を恐れず、「見せたい部分にスポットライトを当てる意識」で話しましょう。


「論理」とは“矛盾がないこと”。非言語との整合性も含めて論理

論理的なプレゼンとは、中身だけが筋道立っている状態ではありません。
見た目・声・構成・資料――すべてが整合的であることが「論理的」です。

✔ 落ち着いたスライド構成
✔ 説得力ある話し方
✔ 聞きやすい声とテンポ
✔ 伝える内容と矛盾しない表情と態度

これらがそろって、初めて「この人の話は筋が通ってる」と思ってもらえるのです。


おわりに:信頼されるプレゼンは“非言語の整え方”で決まる

論理を言葉で組み立てるだけでは、伝わりません。
見た目と声も、あなたの論理の一部です。

最後に、プレゼンを「伝達」から「納得」へ変える3つのチェックポイントをまとめます。


✅ プレゼン3つの非言語チェック

チェックポイント意識すること
大きく、ハッキリ、単語の頭を強調
表情・見た目スライド・話す内容と矛盾のない表情・姿勢・服装
間とテンポ一文一息・キーワードの前後に“間”を取る

「何を言うか」だけでなく、「どう伝えるか」にも論理がある。
それを意識するだけで、あなたのプレゼンは一段階上に進化します。

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