「話し始めが弱い」プレゼンは、すぐに聞かれなくなる

  • 「今日は◯◯についてご説明いたします」
  • 「簡単に自己紹介させていただきます」
  • 「資料の1ページ目をご覧ください」

…その瞬間、聞き手の頭の中にはこう響いています:

「ああ、よくあるやつか」
「とりあえず、資料読んでおけばいいかな」

プレゼンの最初の30秒〜1分は、「聞く姿勢をつくる」ゴールデンタイム。
そこを外すと、その後どれだけ良い話をしても聞かれません。


プレゼンの導入は「掴み」ではなく「接続」である

芸人のような“笑いを取る掴み”をしようとして空回る人がいます。
でもビジネスプレゼンでは、ウケよりも大事なのは「聞き手の関心と、自分の話をつなぐ」こと

これができれば、聞き手はこう思います:

「これは自分に関係ある話だな」
「なるほど、聞く意味があるかも」

つまり、導入の目的は「関心のスイッチを入れる」こと。
それができれば、プレゼンの“勝負”はほぼ決まったも同然です。


導入の基本3パターン+1(現場実践型)

① 共感型:「あるある」から入る

「皆さん、月末の報告書、まだExcelで集計していませんか?」

→ 聞き手の“体験”に触れ、関心を引く。


② 問いかけ型:「えっ?」と思わせる

「営業チームの対応が1日遅れると、どれだけ売上に影響すると思いますか?」

→ 考えさせることで“自分ごと化”させる。


③ データ型:「事実の提示」で驚かせる

「昨年、見込み客の48%が『問い合わせフォームで離脱』していることがわかりました。」

→ 数字や実績でインパクトを出す。


④ ストーリー型(おすすめ):「状況再現」で引き込む

「実は先月、現場のスタッフから『これ、誰に聞けばいいかわからない』という声が複数あがりました。そこで私たちは、まず“情報が届いていない原因”を調べるところから始めたんです。」

→ 人の顔や声が浮かぶエピソードには、人は自然と引き込まれます。


NG例:プレゼンが“聞き捨てられる”導入

  • 「本日は、お忙しい中ありがとうございます」→ 形式的すぎてスルーされる
  • 「簡単に会社紹介を…」→ 相手の関心と無関係
  • 「この提案はとてもいいと思っています」→ 先に主張しすぎると“押しつけ感”に

導入では、「自分が言いたいこと」ではなく**「相手が“聞こうかな”と思うこと」**を優先しましょう。


導入でやるべきことは、3つだけ

導入の役割具体的アクションの例
①「関係ある」と思わせる共感・問い・データ・ストーリーで“自分ごと化”
② 話の方向を示す「今日は◯◯の改善策について話します」など結論に触れる
③「聞けば答えがある」と思わせるゴール・問い・構造をサラッと伝える

「答えはこのあと」感を出すことがポイントです。


おわりに:最初の1分で、聞き手の“態度”が決まる

どれだけ優れた構成やスライドがあっても、
最初の導入で「聞く理由」が伝わらなければ、プレゼンはただの独り言になります。

  • 「私の話を聞く価値がある」と思ってもらう
  • 「これは自分に関係ある」と感じてもらう
  • 「結論まで聞いてみよう」と思わせる

そのすべては、プレゼンの最初の1分で決まるのです。

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